ぐだぐだ雑記

あらゆるものは経年劣化を避けては通れません。また時代の要請によって消えてしまうものもあります。
例えば鉄道で云えば廃線や車両引退。
廃止決定と同時に大勢の人たちが集まる様を見て『葬式鉄』などと笑われることもあります。それらの人たちの多くはそのもの自体に価値を求めているのではなく、そのものに染み付いた記憶が廃止とともに失われるのを惜しんで集まっているのだと思います。(もちろんお祭り感覚で集まっている人もいると思いますが・・・)
ウチなどは想像力が足りない人間なので、失って初めてそのものの価値に気付くことがしばしばあります。そして、もっと見ておけばよかったと後悔するのです。
今月から旧広島市民球場の解体工事が始まりました。
旧球場に染み込んだ特別な思い出を持っている人もたくさんいるでしょう。当然解体に反対している人もたくさんいます。
しかし、球場にせよ、鉄道にせよ結局のところは『使われてナンボ』だと思うのです。つまり、どんなものでも利用されているときが一番輝いていると思うのです。仮に保存されたとしても、もはや本来持っている用途で目的を果たすことはありません。
幸いにして、カープファンにはマツダスタジアムという新しい思い出を刻むことのできる場が新設されました。旧球場を博物館的に保存するよりも、記憶をしっかりと頭に焼き付けて、これからたくさんできるであろう新球場での新しい思い出を作ることができれば幸せなのではないかと思います。